映像概論現代映像概論 ―今から、源流へ遡る2年間
2年後期第53回 構成案・コンテ・ルックの提出(2)

明朝体が、アニメの画面を変えた 『新世紀エヴァンゲリオン』

1年後期の第16回と第21回で『シン・ゴジラ』を観たとき、「2年後期に源流まで遡る」と話しました。今回がその回です。

作品データ

放送開始1995年10月
監督庵野秀明
キャラクターデザイン貞本義行
制作GAINAX、タツノコプロ
特徴極太の明朝体のタイトル、画面いっぱいの文字の演出
つながる作品『シン・ゴジラ』(第16回・第21回)、『時をかける少女』(第37回、貞本義行)
配信要確認

作品の基本情報は2026年11月に公開情報で確認しました(アニメ!アニメ!/映画.com、INTERNET Watch、KAI-YOU、国立国会図書館サーチ、Wikipedia日本語版)。配信状況は変わるため、授業前に確認してください。

作り手のバックボーン

庵野秀明(監督) 第16回の『シン・ゴジラ』の総監督です。実写の特撮と怪獣映画で育った経験が、エヴァにも『シン・ゴジラ』にも流れています。

貞本義行(キャラクターデザイン) 第37回の『時をかける少女』のキャラクターデザインも手がけた人です。

考察

1. 文字が画面の主役になる

黒い画面に白い明朝体が大きく出る演出は、文字そのものを画面の主役にしました。第2回で話したテロップの「情報デザイン」とは違う、文字の「演出」です。

2. 21年後につながる

『シン・ゴジラ』の明朝体のテロップは、この演出の延長線上にあります。同じ作り手が、20年以上かけて自分の様式を育てています。

3. 線が集まる作品

庵野秀明の線は『シン・ゴジラ』に、貞本義行の線は『時をかける少女』に伸びています。第30回で描いた系譜マップに、この作品を書き込むと、たくさんの線が集まるはずです。

授業の進め方(90分×2コマ)

時間内容
1コマ目 0:00〜0:10導入:今回の観点を伝え、「観る前の予想」を書く
0:10〜本編上映(止めない・戻さない・飛ばさない)
休憩構成の区切りで休憩。前半で気づいたことを1行メモ
2コマ目上映の続き
上映後 15分分析シート「たどる面」を個人で記入
15分ペアで「授業で投げた問い」を話し合う
15分解説(この記事の考察)
5分引き出しノートに3つ、降ろす欄を記入

上映時間が長い場合は、ペアの話し合いを短くして解説の時間を確保します。

授業で投げた問い

  1. エヴァと『シン・ゴジラ』の文字演出で、同じところと違うところはどこですか。
  2. この作品から線を伸ばせる作品を、2年間で観た中から3つ挙げてください。

参照動画

授業で扱った映像と、理解を深めるための映像です。

参考リンク