緑の世界と、青い現実 『マトリックス』のカラコレと編集
2年後期は、ついに90年代に入ります。最初の題材は1999年の『マトリックス』です。第8回の『DUNE』で考えた「色は場所の記号」の、25年前の例でもあります。
作品データ
| 公開 | 1999年 |
| 監督・脚本 | ウォシャウスキー姉妹 |
| 撮影 | ビル・ポープ |
| 視覚効果 | たくさんのスチルカメラを並べて撮り、止まった時間の中を回り込むように見せる「バレットタイム」(視覚効果スーパーバイザー:ジョン・ゲータ)。アカデミー視覚効果賞を受賞 |
| アクション | 香港のアクション監督ユエン・ウーピンが振り付けを担当。俳優は撮影前に約4か月の訓練を受けた |
| 配信 | 要確認 |
作品の基本情報は2026年11月に公開情報で確認しました(BFI、British Cinematographer、American Cinematographer(1999年4月号))。配信状況は変わるため、授業前に確認してください。
作り手のバックボーン
ウォシャウスキー姉妹(監督・脚本) 日本のアニメや香港のアクション映画から強い影響を受けた監督です。押井守の『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』から影響を受けたことが知られ、プロデューサーに『攻殻機動隊』を見せて「これを実写でやりたい」と説明した、という話も伝えられています。第52回で、その源流を観ます。
考察
1. 色が世界を分ける
仮想世界は緑、現実は青。説明がなくても、観客は色で世界を見分けられます。第8回の『DUNE』の3つの惑星と、同じ考え方です。
2. 止まった時間を見せる技術
バレットタイムは、たくさんのカメラを並べて撮り、止まった時間の中をカメラが回り込むように見せる技術です。のちに多くの映画やゲームに引用されました。
3. 源流は日本と香港にある
アメリカの大作の源流に、日本のアニメと香港のアクションがあります。2年かけて遡ってきた皆さんには、この線がもう見えるはずです。
授業の進め方(90分×2コマ)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 1コマ目 0:00〜0:10 | 導入:今回の観点を伝え、「観る前の予想」を書く |
| 0:10〜 | 本編上映(止めない・戻さない・飛ばさない) |
| 休憩 | 構成の区切りで休憩。前半で気づいたことを1行メモ |
| 2コマ目 | 上映の続き |
| 上映後 15分 | 分析シート「たどる面」を個人で記入 |
| 15分 | ペアで「授業で投げた問い」を話し合う |
| 15分 | 解説(この記事の考察) |
| 5分 | 引き出しノートに3つ、降ろす欄を記入 |
『マトリックス』は上映時間が2時間を超えるため、解説は次回の冒頭15分に回します。
授業で投げた問い
- 色だけで、どちらの世界かを見分けられましたか。
- バレットタイムの場面で、時間はどう感じましたか。
参照動画
授業で扱った映像と、理解を深めるための映像です。
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『マトリックス』予告編
Warner Bros.
緑と青の色の違いを確認してください。
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バレットタイムのメイキング
解説動画
カメラを並べる撮影方法の参考です。
参考リンク
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映像概論
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90年代
-
カラコレ
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編集
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VFX
- 映像概論
- 90年代
- カラコレ
- 編集
- VFX