映像概論現代映像概論 ―今から、源流へ遡る2年間
2年前期第37回 絵コンテ(1)

コンテは、時間の設計図 『時をかける少女』

今回から3回は絵コンテです。2006年の細田守監督の『時をかける少女』を題材にしました。小さな規模で公開され、口コミで長く上映が続いた作品です。

作品データ

公開2006年7月15日
監督細田守
脚本奥寺佐渡子
キャラクターデザイン貞本義行
美術監督山本二三
上映時間約100分
制作マッドハウス
原作筒井康隆の小説(1967年)
配信要確認

作品の基本情報は2026年11月に公開情報で確認しました(アニメハック、allcinema)。配信状況は変わるため、授業前に確認してください。

作り手のバックボーン

細田守(監督) 東映アニメーションでアニメーターとして出発し、演出家になった監督です。この作品の後、『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』と、オリジナル作品を作り続けています。

貞本義行(キャラクターデザイン) 『新世紀エヴァンゲリオン』のキャラクターデザインも手がけた人です。2年後期の第53回で、エヴァまで遡ります。

考察

1. コンテは秒数を決めるもの

コンテには、絵と一緒に秒数が書かれています。同じ構図でも、3秒見せるか、10秒見せるかで意味が変わります。コンテは、時間を描く道具です。

2. 原作は1967年

この作品は、筒井康隆の1967年の小説を原作にしています。何度も映像化されてきた物語を、2006年の高校生の話として作り直しました。長く続く物語の、受け継ぎ方の例です。

3. 小さく始まった作品

公開の規模は大きくありませんでしたが、口コミで上映が長く続きました。大きな宣伝がなくても、作品の力で観客は増えていきます。

授業の進め方(90分×2コマ)

時間内容
1コマ目 0:00〜0:10導入:今回の観点を伝え、「観る前の予想」を書く
0:10〜本編上映(止めない・戻さない・飛ばさない)
休憩構成の区切りで休憩。前半で気づいたことを1行メモ
2コマ目上映の続き
上映後 15分分析シート「たどる面」を個人で記入
15分ペアで「授業で投げた問い」を話し合う
15分解説(この記事の考察)
5分引き出しノートに3つ、降ろす欄を記入

上映時間が長い場合は、ペアの話し合いを短くして解説の時間を確保します。

授業で投げた問い

  1. 印象に残ったカットは、何秒くらい続いていましたか。
  2. 同じ場所が何度も出てくることに、気づきましたか。

参照動画

授業で扱った映像と、理解を深めるための映像です。

参考書籍

参考リンク