働く場所が、そのまま世界になる 『千と千尋の神隠し』の世界観設定
前回の企画の芯に続いて、今回は世界観です。1年前期の第13回で、『マイ・エレメント』の世界のルールを元素の性質から考えました。今回は、そのルールを「職場」から考えます。
作品データ
| 作品 | 『千と千尋の神隠し』(2001) |
| 舞台 | 八百万の神々が客として訪れる湯屋 |
| 世界のルール | 働かない者は存在できない。契約で名前を奪われる |
| 配信 | 日本の主要な配信サービスでは配信されていない(2026年時点で要確認)。DVD・Blu-rayのレンタルで扱う |
作品の基本情報は公開情報をもとにしています。配信状況は変わるため、授業前に確認してください。
考察
1. ルールは「社会」から作れる
第13回の『マイ・エレメント』は元素の性質からルールを作りました。この作品は、職場という社会の仕組みからルールを作っています。世界観の作り方には、いくつも入口があります。
2. ルールが主人公を試す
「働かないと存在できない」というルールがあるから、主人公は働くしかありません。世界のルールが、そのまま主人公の成長の舞台になっています。
3. 設定は画で見せる
この世界のルールは、ほとんど説明されません。働く人の動き、帳場のやりとり、契約書の場面で、画として見せています。設定書はチームのために書くものであって、観客に読ませるものではありません。
授業の進め方(90分×2コマ)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 1コマ目 0:00〜0:10 | 前回の振り返り:前回の分析シートを読み返す |
| 0:10〜0:50 | 主要場面を再上映(観点を絞って観る) |
| 0:50〜1:30 | 演習(個人) |
| 休憩 | — |
| 2コマ目 0:00〜0:30 | 演習の続き、ペアで見せ合う |
| 0:30〜0:50 | 数名が発表 |
| 0:50〜1:20 | 解説(この記事の考察) |
| 1:20〜1:30 | 引き出しノートに3つ、降ろす欄を記入 |
作品の本編は前回すべて上映しています。今回は場面を絞って再上映し、手を動かす時間を中心にします。
授業で投げた問い
- 湯屋のルールで、一番主人公を苦しめたものは何ですか。
- そのルールは、セリフで説明されていましたか、画で見せられていましたか。
参照動画
授業で扱った映像と、理解を深めるための映像です。
-
『千と千尋の神隠し』予告編
スタジオジブリ
湯屋の世界のルールを画から読み取ってください。
参考リンク
-
映像概論
-
2000年代
-
世界観
-
プリプロ
- 映像概論
- 2000年代
- 世界観
- プリプロ