色と長回しで、夢を見せる 『ラ・ラ・ランド』
後期の総合回です。これまでに扱った光、色、長回し、音楽が、1本の中でどう組み合わさるかを見ました。
作品データ
| 公開 | 2016年(日本は2017年2月) |
| 監督・脚本 | デイミアン・チャゼル |
| 撮影 | リヌス・サンドグレン |
| 音楽 | ジャスティン・ハーウィッツ |
| 撮影の特徴 | 35mmフィルムで撮影した、横長のシネマスコープ(2.55:1)の画面 |
| 評価 | アカデミー賞6部門受賞(監督賞、主演女優賞、撮影賞、作曲賞、歌曲賞、美術賞) |
| 配信 | 要確認 |
作品の基本情報は2026年11月に公開情報で確認しました(Wikipedia「List of accolades received by La La Land」、British Cinematographer)。配信状況は変わるため、授業前に確認してください。
作り手のバックボーン
デイミアン・チャゼル(監督) ジャズに打ち込んだ経験を持ち、前作『セッション』でも音楽を題材にしました。音楽と映像を同じリズムで設計する監督です。
ジャスティン・ハーウィッツ(音楽) チャゼルとはハーバード大学で同じ部屋に住み、学生時代から一緒に映画を作ってきた作曲家です。監督と作曲家が長く組むことで、音楽と映像が最初から一緒に作られています。
考察
1. 色が感情を先回りする
登場人物の衣装は、場面の感情に合わせて原色が選ばれています。第8回の『DUNE』では色が「場所」を表しましたが、ここでは色が「気持ち」を表しています。
2. 切らないカメラが、夢を守る
歌と踊りの場面は、できるだけ切らずに撮られています。カットを割ると、作り物だと気づかれてしまう。長回しが、夢の時間を途切れさせないための道具になっています。第4回、第19回の長回しの話とつながります。
3. 音楽家が監督と作曲家にいる
監督と作曲家が音楽で長くつながっているから、編集のリズムと曲のリズムが一致しています。チームの組み方も、作品の質を決めます。
授業の進め方(90分×2コマ)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 1コマ目 0:00〜0:10 | 導入:今回の観点を伝え、「観る前の予想」を書く |
| 0:10〜 | 本編上映(止めない・戻さない・飛ばさない) |
| 休憩 | 構成の区切りで休憩。前半で気づいたことを1行メモ |
| 2コマ目 | 上映の続き |
| 上映後 15分 | 分析シート「たどる面」を個人で記入 |
| 15分 | ペアで「授業で投げた問い」を話し合う |
| 15分 | 解説(この記事の考察) |
| 5分 | 引き出しノートに3つ、降ろす欄を記入 |
『ラ・ラ・ランド』は上映時間が2時間を超えるため、解説は次回の冒頭15分に回します。
授業で投げた問い
- 一番夢のようだと感じた場面は、何色でしたか。
- 踊りの場面で、カットが割られていたらどう感じたと思いますか。
参照動画
授業で扱った映像と、理解を深めるための映像です。
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『ラ・ラ・ランド』予告編
Lionsgate
色と長回しを確認してください。
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『ラ・ラ・ランド』冒頭の高速道路の場面のメイキング
解説動画
長回しの段取りの参考です。
参考リンク
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映像概論
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2010年代
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色
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音楽
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長回し
- 映像概論
- 2010年代
- 色
- 音楽
- 長回し