歌が、時間を飛び越えさせる 『君の名は。』の音楽と編集
前回の背景美術に続いて、今回は音楽と編集です。前期の第10回で考えた「音楽の役割」を、アニメの演出として見直しました。
作品データ
| 作品 | 『君の名は。』(2016) |
| 音楽 | RADWIMPS(劇中歌と劇伴の両方) |
| 演出の特徴 | 歌が流れる間に、時間と場所を大きく飛ばすモンタージュ |
| 配信 | 要確認 |
作品の基本情報は公開情報をもとにしています。配信状況は変わるため、授業前に確認してください。
作り手のバックボーン
RADWIMPS(音楽) 劇中歌だけでなく、劇伴も手がけています。歌と映像を一緒に作り上げることで、ミュージックビデオのような場面が物語の中に組み込まれています。
考察
1. 歌が流れている間は、説明がいらない
歌の場面では、短いカットが次々につながり、時間と場所が大きく飛びます。歌が鳴り続けているので、観客は混乱せずについていけます。第10回の「場面の接着」の典型です。
2. MVの手法が、物語に入ってきた
歌に合わせて短いカットを重ねる手法は、ミュージックビデオで磨かれたものです。第2回の『夜に駆ける』のMVと、ここでつながります。
3. 第12回の『ルックバック』と比べる
『ルックバック』は音楽を控えめにして、静けさで感情を動かしました。『君の名は。』は音楽を前に出して、勢いで感情を動かします。どちらが正しいのではなく、作品が何を伝えたいかで選んでいます。
授業の進め方(90分×2コマ)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 1コマ目 0:00〜0:10 | 前回の振り返り:前回の分析シートを読み返す |
| 0:10〜0:50 | 主要場面を再上映(観点を絞って観る) |
| 0:50〜1:30 | 演習(個人) |
| 休憩 | — |
| 2コマ目 0:00〜0:30 | 演習の続き、ペアで見せ合う |
| 0:30〜0:50 | 数名が発表 |
| 0:50〜1:20 | 解説(この記事の考察) |
| 1:20〜1:30 | 引き出しノートに3つ、降ろす欄を記入 |
作品の本編は前回すべて上映しています。今回は場面を絞って再上映し、手を動かす時間を中心にします。
授業で投げた問い
- 歌の場面で、どれくらいの時間が飛んでいましたか。
- その場面を、歌なしでセリフだけで説明したら、何分かかりますか。
参照動画
授業で扱った映像と、理解を深めるための映像です。
-
『君の名は。』予告編
東宝
歌と映像の重ね方を確認してください。
-
RADWIMPSの劇中歌
RADWIMPS
劇中で使われた曲を聴き、場面を思い出してください。
参考リンク
-
映像概論
-
2010年代
-
アニメ
-
音楽
-
編集
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