文字が、情報の速さを演出する 『シン・ゴジラ』のテロップ
第2回で「テロップは情報デザイン」だと話しました。今回は、その文字が演出になる例です。同じ『シン・ゴジラ』を、今度は文字だけに注目して観ました。
作品データ
| 作品 | 『シン・ゴジラ』(2016) |
| 文字の特徴 | 明朝体の大量のテロップ。人名、役職、組織名、場所が次々に出る |
| 源流 | 庵野秀明の『新世紀エヴァンゲリオン』(1995)の明朝体のタイトル |
| 配信 | 要確認 |
作品の基本情報は公開情報をもとにしています。配信状況は変わるため、授業前に確認してください。
作り手のバックボーン
庵野秀明 エヴァンゲリオンで、極太の明朝体を画面いっぱいに使う演出を作った監督です。この文字の使い方は、その後のアニメや映像に大きな影響を与えました。2年後期の第53回で、その源流まで遡ります。
考察
1. 読み切れない量が、速さを伝える
テロップを全部読もうとすると、画面に置いていかれます。それが、会議室で情報に追われる人間の感覚と重なります。読ませないことも、演出です。
2. 書体が世界観を作る
明朝体は、硬く、公的で、緊張感のある書体です。役所の文書のような書体を使うことで、この映画が「行政の映画」であることを文字でも伝えています。
3. 第2回のYouTubeと比べる
YouTubeのテロップは、確実に読ませるためにあります。『シン・ゴジラ』のテロップは、読み切れないことに意味があります。同じ文字でも、設計の目的が正反対です。
授業の進め方(90分×2コマ)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 1コマ目 0:00〜0:10 | 前回の振り返り:前回の分析シートを読み返す |
| 0:10〜0:50 | 主要場面を再上映(観点を絞って観る) |
| 0:50〜1:30 | 演習(個人) |
| 休憩 | — |
| 2コマ目 0:00〜0:30 | 演習の続き、ペアで見せ合う |
| 0:30〜0:50 | 数名が発表 |
| 0:50〜1:20 | 解説(この記事の考察) |
| 1:20〜1:30 | 引き出しノートに3つ、降ろす欄を記入 |
作品の本編は前回すべて上映しています。今回は場面を絞って再上映し、手を動かす時間を中心にします。
授業で投げた問い
- 読み切れなかったテロップは、何を感じさせましたか。
- 同じ場面をゴシック体にしたら、印象はどう変わりますか。
参照動画
授業で扱った映像と、理解を深めるための映像です。
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『シン・ゴジラ』予告編
東宝
文字の書体と出し方を確認してください。
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エヴァンゲリオンの明朝体タイポグラフィの解説
解説動画
源流の文字演出の参考です。
参考リンク
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映像概論
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2010年代
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タイポ
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テロップ
- 映像概論
- 2010年代
- タイポ
- テロップ